「ニッポン無責任時代」 平均(植木等)が太平酒造の氏家社長(ハナ肇)をさがし当て、
ネクタイを直して訪問します。
「ニッポン無責任時代」が公開された3年前、1959年に公開された映画
「若い恋人たち」。
宝田明は光学メーカー社長(有島一郎)の息子で、父の会社に勤めています。
ところがバーの女給司葉子と恋仲になり、箱根旅行へ出たまま安アパートで同棲してしまいます。
宝田明の妹は団令子。団令子が帰宅した時、ちょうど速達が届きました。
宝田明からの手紙で、自分たちの同棲先を伝える葉書です。
なんと…、この自宅こそは3年後の「ニッポン無責任時代」氏家社長宅ではありませんか!!
速達葉書の宛名住所は「都内大田区田園調布四の一〇一」!!
あの、当時の田園調布四丁目は五十一番地までしかないんですけど…。
田園調布4丁目は、古くは高峰三枝子、最近では五木ひろしが住んでますし、当時から高級住宅地だったのでしょう。
「若い恋人たち」で、この自宅でのロケ場面は幾度もありますが、他には田園調布駅がちょっとうつるだけ…。
「ニッポン無責任時代」は、成城学園前北口あたりでの撮影が多いし、おそらくこのロケ地も成城学園前の北側あたりだと思います。
今日7月20日が御命日の有島一郎さんも成城5丁目にお住まいでした。
この葉書、駆け落ちした宝田明の粗末なアパートの住所は杉並区下高井戸になってます。
「大学のお姐ちゃん」に出てくる左卜全が経営する千一不動産の看板に書いてある電話番号も高井戸の電話番号。当時の東宝映画は、高井戸地区に偏見を持っていたようです。(笑)
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