京南大学ロケ地、立教女学院からロードワークに出た若大将と江口マネージャーは、
渋谷にやってきました。
この後、現在の迎賓館、皇居の横を走り、やってきたのは営団地下鉄の渋谷車庫横。
現在は、この車庫の上に渋谷マークシティが建っています。
この場所は、小林旭と左幸子が共演した日活映画「踏みはずした春」(1958年)に出てきますし、
「銀座の若大将」の翌年1963年に、吉永小百合・浜田光夫版「泥だらけの純情」にも登場します。
空き地で、チンピラに絡まれていた住み込みアルバイト先のコック(堺左千夫)を助けた若大将。
後ろにうつっている建物は、前年7月にオープンした「
リキ・スポーツパレス」。
吉永小百合・浜田光夫版「泥だらけの純情」は、このリキ・スポーツパレスで拳闘を観戦しますが、
東宝は日活と違う事情があったらしく、
リキ・スポーツパレスはなるべく目立たないように撮影しています。
堺左千夫さんは、馬券を買いに来たらチンピラに絡まれたと若大将に説明しますが、
小沢昭一主演の「大当たり百発百中」(1961年 日活映画)には、
渋谷並木橋の場外馬券売り場でのロケーション撮影があります。
この当時、すでに渋谷の場外馬券売り場は並木橋にあった筈です。
吉永小百合・浜田光夫版「泥だらけの純情」では、浜田光夫はこの辺りを根城にする暴力団のパシリ。
入院中の学校の先生を見舞いに行く途中、
不良大学生に絡まれた外交官令嬢吉永小百合を助けたことから二人は知り合いになる悲恋物語。
お父さんはアルジェリア大使として赴任することになりますが、
今だったら娘は日本に留まらせるでしょうね。
「泥だらけの純情」は、1977年に三浦友和・山口百恵で東宝もリメイクしています。
東宝版「泥だらけの純情」は、渋谷でなく新宿が舞台。
お嬢様も横浜ではなく広尾に住んでいます。
[8回]
PR