昭和46年(1971年)酒井和歌子さん主演「誰のために愛するか」。
映画冒頭、主人公の女性銀行員は自宅アパートの洗濯物を取り込みながら、隣の屋根で寝ているネコに「バ~ン、バンバン」。
窓辺に置いてあるのは洗面器ではなくプラスチック製の盥(たらい)。洗濯機はなく洗濯物は手洗いをしていた設定です。
タイトルバックで酒井和歌子さんが歩く陸橋は、国鉄田端駅横の
「田端大橋」。現在は新しい田端大橋に架け替えられ、また駅ビルが出来ているので、この光景は見られません。
右後ろに映る「滝野川信用金庫」は現在もありますが、中央に映る「シャープエンジニアリング」の建物は現在では
GEOINITIAタバタという建物になっています。
下の朝の通勤場面・・・。
確証が持てないのですが、当時の新宿駅南口、小田急線改札口から一旦甲州街道側道路に出て、国鉄南口前の横断歩道を渡っているのではないでしょうか? 当時、すでに小田急線・国鉄の連絡改札口も建物内部の通路もあったはずですが道路に出ないと撮影できませんから。
下の場面は「SEIBU」と「PARCO」の配置から池袋のはず。
この場面の前に、銀行の支店内部を使ってのロケーション撮影をしています。
JCBカードのステッカーが出入口ガラス扉に貼ってあるので、東宝・阪急グループと関係が深かった三和銀行の支店でしょうか。
酒井和歌子さんの実家は山梨県甲府市の
「浅原橋」停留所の近所です。
この電車のプラットホームは東横線中目黒駅でしょう。
なぜかと申しますと、次につづくストーカーの男性が陸橋の上で待ち構えている場所は、中目黒駅の近く
「鴻巣橋」ですから。
ただし、次に続く場面は鴻巣橋ではありません。頑丈そうな構造からみて東横線あたりのガード下ではないでしょうか?
デートする喫茶店は、数寄屋橋の高速道路下。窓の向こうに当時の数寄屋橋交番と不二家が見えます。
映画「チャイコフスキー」を上映しているのが有楽座。奥が千代田劇場。
現在は日比谷シャンテになっている場所です。
映画のあらすじ解説によると、石廊崎灯台。
ほかのブログを拝見して知りましたが、下の喫茶店は成城学園前の「ロータス」だそうです。
一階が洋菓子売り場。二階が吹きぬけで喫茶室になっていたのはおぼえています。
春闘で交通ゼネストがあった当時、小田急線はストライキをしないので沿線に住む友人の自宅に
泊めてもらったことがあります。そのとき、ロータスのお菓子を手土産に持っていきました。
青柳の西側、現在パチンコ屋さんになっている建物の隣
(世田谷区成城6-5-25第一住野ビル)にありました。
この春開店した銀座東急プラザの前に建っていた東芝ビル名店街から出てきたところ。
右端の三角屋根が先ほどの数寄屋橋交差点角の不二家。
最後の場面は、また田端陸橋に戻ります。 オシマイ
[23回]
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