東宝のクレージーキャッツ映画や「若大将シリーズ」の映画監督として有名な古澤憲吾監督。
古澤監督最後の作品は、仮名手本忠臣蔵のパロディ
「おしゃれ大作戦」(1976年1月17日公開)でした。
当初の題名は
「大喜劇ウーマンリブ じゃじゃ馬忠臣蔵」が予定されていたそうで、ホントの大喜劇。
脚本は当時テレビでコミカルなホームドラマを多く書いていた、松木ひろしさん。
10年以上前、衛星映画劇場で放送したものをVHSテープで録画した映像から写真を引用しました。
不鮮明ですがご了解ください。
まずは突然、水前寺清子がステージで「大勝負」をフルで歌う場面から映画は始まります。
ところが、これ映画の筋書きとはまったく関係ありません。(笑)
浅野文化ドレメ学院のロケ地は特徴ある塔から東海大学ですね。沼津の校舎でしょうか?
ドレメ学院って現在の通じるのでしょうか?ドレスメーカー学院の略です。
きっと、東海大学の塔が、新宿の文化服装学院の塔と似ていると選ばれたのでしょう。
5年前、経営難に陥った浅野ドレメ学院に出資した吉良商事の吉良豪蔵(藤村有弘)は経営に口出しします。
しかし、それに従わない理事長浅野多恵子(磯野洋子)。
こりゃ、理事長のほうがワルイのだ。
なのに、「学院の改悪に反対!」乗っ取りだと騒ぎたてる頓珍漢な職員と生徒ども。
岡崎友紀はアルバイトとして吉良商事に潜入し社長室で会社の書類をコピーして盗み出す。
吉良商事のロケ地は、社長シリーズや若大将シリーズでよく使われた千代田区紀尾井町の文藝春秋。
現在は、文藝春秋社屋前の駐車場スペースに新館が建っています。
映画では、この後、社内に螺旋階段があるが、あれは東海大学の構内でしょう。
以前、文藝春秋を担当していたので幾度も行ったことがありますが、フライデー編集部がたけし軍団に襲撃された講談社にくらべ、文藝春秋・新潮社は警備がソフトです。
ジャニーズやAKB48のファンに襲撃されないかな?(笑)
もっとも、すぐそばに交番と麹町警察署がありますけど・・・。
それと、文藝春秋社本館は建物の中央にエレベーターがあり、左右対称なので外来者は迷います。
富士銀行麹町支店がうつっていますが、もうありませんね。
岡崎友紀さんに、そこの喫茶店で待っててと言われるのは長谷直美さん。
喫茶店も、もうないですね。(文藝春秋社本館は社内に喫茶室があります)
学院の先生だった大石由里子(由美かおる)は、退職しブティックに勤務。
討ち入りの意思はないように装っていましたが、ついに決行。
背後が吉良商事に乗っ取られた学院なので、歩く方向が反対だと思うのですが、
堂々と押し切ってしまうのが古澤監督らしいところ。
なお、衣装協力は「ぶらんでーと東武」と映画の最初に出ます。
この場面の行進曲は「父よ あなたは強かった」。
吉良花嫁学院設立披露パーティーに乗り込みました。
これ以前に、吉良豪蔵が新しい学院用地として国有地払い下げを受けるため柳沢吉宗大臣(田崎潤)とゴルフをした写真や、会社や経歴を偽り家事手伝いとして潜入した吉良邸から盗み出した書類を、中条静夫が編集長の雑誌編集部に持ち込みますが、吉良側に違法性はないでしょ。
ところが、せっかくの披露パーティーで、まるで悪いことをしたかのように申立てます。
退去を求められると、一斉に消火器を噴霧!! 狼藉者!!
こんなシーンも・・・
牧れいさんお得意のアクションだったらしい。
牧れいさんが駆け込んだお手洗いに、吉良豪蔵が潜んでいるのが見つかり、
狼藉者たちにハサミで髪の毛を切られてしまいます。
最後は岡崎友紀の恋人役、カメラマンの志垣太郎が駆けつけ、皆で記念撮影。
♪ は~やく 呼べ 呼べ 警察官 (おしまい)
こういうDVD化されていないコメディタッチの映画って、以前よくCSでやっていたのに、
最近、あまり放送されないのが残念です。
[6回]
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